〜接点なきサポーター〜
勝手に、
スピンオフ
・・・・・・・・・・・・
「さっきの続き、いいか・・」
「終わったよ」
「掲示板なんかどうでもいい」
「見てたんだ」
「あれを一緒に見てくれ・・」
♢♢♢♢♢♢以下
ドキュメンタリー
2009年 6/27 毎朝新聞にて
高校入試の採点ミスか判明したと
言う小さな記事が載っていた。
僕がこれに興味を抱いたのには
理由がある。
僕たちの住む街には、
受験にまつわる風習がある。
公立高校の合格発表の翌日、
街のごみ捨て場に学習机が
捨てられるのだ。
とんでもない、
バカバカしい風習と思われるかも
知れない。
どんな勉強嫌いがそんなことを
しているのかと。
しかし、机の持ち主は県内有数の
進学校に合格した者たちなのだ。
その学校に合格すれば、
将来を約束されたようなもの。
先ずは人生における通過点に
たどりついた事を祝うための
儀式のようなものだ。
だけど、僕の学習机はここへは
運び込まれていない。
僕の父親も親戚も
この学校を卒業した。
だから
僕も当たり前のように
ここに入るものだと思っていた。
勉強は、嫌いじゃなかったけれど、
勉強せずにここに入る程じゃ
なかったから努力をした。
小さい頃から走るのが早かったから、
中学では陸上部に入ろうと思ったが、
運動部に入ると勉強する時間が、
なくなると父親に反対され情報部に
入った。
お陰で、パソコンの扱いは
上達したし勉強する時間も
十分にあり、
もしもこの学校に対してA判定を
つけてもらえるようになった。
しかし、
それはあくまでも模試の
結果であって、
合格通知をもらわなければ、
A判定などなんの意味もない。
・・・・・・・
大学入試と違い、
高校入試は合格最低点が
発表されてる訳じゃない。
だから、不合格になっても
あと何店足りなかったかと
言うことは分からない。
これは
一説によると、
公立校を明確なランク付け
させないためだと言われている。
ただ、そう言ってもおおよその
目安と言うものがあり、
僕の受けたこうこうに関しては
5教科の平均90点が
ボーダーラインだと、いわれていた。
そして、
自己採点の結果、
僕の平均点は91点だった。
合格発表の日、貼り出された
合格者番号の中に
僕のものはなかった。
瞬きを繰り返しても、
目の前まで近寄ってもないものは
ない。
僕はその場に崩れ落ちた。
何故だ。
結果を受け入れられなかったのは
最低ボーダーラインを
超えていたからではない。
自己採点の結果が
僕より4点も低かった同級生の
番号があったからだ。
私立ならさわ学園に入学した僕は
得意のパソコンが活かせる
放送部に入った。
ドキュメンタリー番組の題材を
探すため、新聞は毎日隅から
隅まで読むようにしていた。
そして、今年6月
冒頭に紹介した記事を見つけた。
入試の結果に疑問を抱いた人が、
県に開示請求をして、
発覚したと言う。
僕も入試の結果を
請求する決意をした。
