〜接点なきサポーター〜
森七菜が語る、『恋あた』の魅力と自身の恋愛観 「恋愛したら大変なことになっちゃうかも」
12/21(月) 6:03
毎話、登場人物たちの恋模様が話題を呼んでいる『この恋あたためますか』(TBS系)。“一番売れる”スイーツ開発をしながら生まれる、夢破れたコンビニアルバイトとコンビニチェーン社長の甘い恋を描く本作は、最終回に向けて、さらにその盛り上がりが加速している。
今回、リアルサウンド映画部ではヒロイン・井上樹木役で主演を務める森七菜にインタビュー。相手役となる中村倫也との共演から、大活躍の2020年を振り返っての心境、今後の目標についてまで語ってもらった。
「社長は、とにかくかっこいいと思います」
ーー今回、ラブコメディというジャンルにどのように挑戦しましたか?
森七菜(以下、森):自分たちが身の回りで起きたこと、いわゆる身内ネタみたいなものを視聴者の方々に楽しんでいただけたらいいなと思っていて。自分の中でも新しい挑戦で楽しいですし、現場で偶然起きたことが活かされる場面があって楽しいです。
ーー周囲のリアクションはいかがですか?
森:自分が意識的に少しデフォルメした演技や、「こういう人いるよね」と思いながら演じた部分を、周りの方が笑ってくれることが多いんです。例えば、第2話で樹木が酔っ払ったところは、お母さんが酔っ払っているときをそのままパクりました(笑)。そういう場面に気づいてもらえると嬉しいです。
ーー相手役の中村倫也さんとは初共演になります。
森:中村さんは本当に一瞬の隙も無駄もない、完璧なイメージなんですが、近寄りがたさはまったくないし、本当に頼らせていただいてます。聡明な方だからいろんなことを教えてくれて、その全部を吸収したいと思っています。だから、一緒のシーンはすごく楽しいです。現場ではずっと中村さんの真似をしたり、差し入れを召し上がっているときの中村さんのリアクションとかもこっそり見たりしています(笑)。
ーー四角関係のライバルにもなる石橋静河さんも、本作で初共演です。
森:石橋さんは本当に素敵な方で、女性として憧れる部分がすごく多いです。お芝居もお人柄もすごく自然体で、屈託がないんです。最初は自分が人見知りなので、仲良くなれるかなと思っていたんですが、今では一緒に話していると、息ができないくらい笑ったりしちゃいます。皆さん素敵な方々ばかりで助けていただいているなと思います。
ーー現場の雰囲気も明るいと。
森:そうですね。この前の研修旅行のシーンでの軽井沢ロケも、忙しいスケジュールではあったのですが、お芝居を通してみんなで楽しめたと思います。足湯も花火もできましたし。待ち時間には、みんなで怖い話をしていました。そうしたら呼ばれるときに車の窓をコンコンってノックされて、みんなできゃーって騒いだり(笑)。軽井沢での撮影を通して、よりぐっと仲良くなったと思います。
ーー樹木を演じる上で心がけていることはありますか?
森:考える部分もあるんですが、むしろ気持ちを抜くことでやりやすくなる役でもあるのかなと思います。あぐらをかいたり、少し姿勢が悪かったり、髪の毛がちょっとぐしゃぐしゃだったり……そういうラフな部分がある子なので。でも日常生活にもちょっと支障が出てきていて。ずっとそうやって力を抜いているから、普段の口数がめちゃくちゃ減ったり、ずっとボーッとしたりしています。
ーー樹木が私生活にまで入り込んでいると(笑)。中村倫也さんのことをプライベートで考える瞬間もありますか?
森:そうですね。第4話であれだけ泣かされてますから(笑)。社長は、とにかくかっこいいと思います。ドラマを観ていてもそう思います(笑)。私、中村さんの細目で唇を噛む仕草が好きなんです。あれを見るとキュンキュンしちゃいます(笑)。
「とにかく自分を試すようなことを」
ーー森さんご自身としては、気になる人がいても自分からは行けないタイプですか?
森:私は自分から行けないタイプです。だから、樹木がとっさに「好きなの!」と言うシーンは難しかったです。好きな人を諦めなきゃいけないのに、思わず気持ちが溢れてしまうという経験は、自分の人生でこれまでなかったので。ただ、今の私は樹木が入っちゃっている部分もあるから、恋愛したら大変なことになっちゃうかもしれません(笑)。
ーーいち視聴者としては、中村さん演じる浅羽社長と、仲野さん演じる新谷誠のどちらが魅力的に映りますか?
森:私自身なんでマコッちゃんにしないんだろうと思うこともあります(笑)。あれだけ真っ直ぐに自分の思いを言ってくれるのは素敵だなと思います。実は私的見どころポイントがあって。里保さんと樹木とマコッちゃんが3人でいるときに、マコッちゃんが2人の名前を呼ぶシーンがあるんですが、樹木を呼ぶときの方が少し優しいんです。そういうところに樹木は気付かないからダメだなって思います(笑)。
ーーああいう誠さんのような優しい人がいい?
森:話していて、ふとした相槌が優しい人がいいです。相槌って、一番自然に出てしまう言葉だから、それが優しい人はきっと本質が優しい人なんじゃないかなと思って。
ーー本作のタイトルは『この恋あたためますか』ですが、ご自身で最近「あたたまった」瞬間はありますか?
森:コンビニで本作とコラボしたシュークリームが売られているんですが、マネージャーさんと行ったときに、たまたまそのシュークリームを手に取ってる方がいて、心があたたまりました。本当に樹木とマコッちゃんが2人で買ってくれるのを見ているシーンみたいでした。
ーー森さんは、今年は多数の作品に出演されて、本作では連続ドラマ初主演も務めました。大活躍のように思えたのですが、森さん自身としてはどんな1年でしたか?
森:そう言っていただけるのはすごくありがたいんですが、実は自分の中ではそんなに変わった感じはしなくて。周りのスタッフの方々もずっとそのままなんです。いい意味でフラットにできているなと思います。
ーー演技のみならず、歌の挑戦も話題を呼びました。来年に向けて演技に限らず興味があるものや、やりたいことはありますか?
森:舞台など生の表現にも興味があります。とにかく自分を試すようなことを来年もやりたいと思っています。
ーーライブも観てみたいです。
森:いいですね! やりたいです。でも、自分の曲をもっと増やさなきゃ(笑)。
ーー最後に、『この恋あたためますか』の今後の見どころを。
森:とにかく四角関係がさらに加速していきます。登場人物みんなが本当にまっすぐ人のことを思っているから、みんなを応援したくなるんです。そういう気持ちになれるドラマってなかなかないと思います。純粋な気持ちと愛が溢れているドラマなので、このクリスマスにはぴったりなんじゃないかなと思います。
島田怜於
#中村倫也#恋あた