airaingood’s blog

2023年3月25日大安吉日、中村倫也さんが水卜麻美さんと結婚したことを公表しました。これからも、応援していきます。

中村倫也company〜

〜接点なきサポーター 〜

インタビュー記事です。

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*以下は記事引用しました。


 “本当の自分”は僕にもわからない。中村倫也、自分探しの旅路を行く
“本当の自分”は僕にもわからない。中村倫也、自分探しの旅路を行く


2019年12月11日 11時55分
「“永遠の自分探し”ですかね。」

中村倫也にとって俳優業とは? そんな大きな問いに対し、少し間をおいてこう返ってきた。役という“他人”を演じることで“自分”を探す。なんとも哲学的である。

朝ドラ『半分、青い。』で“ゆるふわ大学生”を演じたかと思えば、映画『孤狼の血』では暴力的なヤクザを、ドラマ『初めて恋をした日に読む話』では危険な大人の魅力が香る教師、そしてドラマ『凪のお暇』では付き合う女性すべてをダメにしてしまう“メンヘラ製造機”…。

作品ごとにまったく異なる表情を見せてきたこの1、2年。さぞや自分探しのヒントをたくさん得たことだろうと思いきや、「見えた気になっても、見えてなかったりするんですよね。自分がいちばんわからない生きものだなと思います」とも。

その自分探しの旅路に、またひとり新たな“変人”が加わった。映画『屍人荘の殺人』で彼が演じたのは、ミステリー好きで名探偵気取りの明智恭介。このクセの強いキャラクターを中村はどのように作り上げ、そこから何を得たのか?


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神木隆之介は、フランクで人懐っこくて気持ちのいいヤツ
映画『屍人荘の殺人』は、「ホームズとワトソン」を自称する明智と葉村 譲(演/神木隆之介)が、謎の美人女子大生探偵・剣崎比留子(演/浜辺美波)の誘いで「屍人荘」と呼ばれるペンションに赴き、そこで事件に巻き込まれていく物語です。

お話をいただいてから原作を読みました。隆(神木さん)と浜辺さんが出演すると聞いていて、僕を含めた3人で演じるという前提で読んでいたのですが、その時点で楽しかったですね。

明智という変わり者が葉村を振り回すのを、隆とのコンビでやれる楽しさもありましたし、そこに比留子という存在も現れて、変わり者の探偵ふたりが葉村を挟む構図も楽しみでした。
神木さんのことを「隆」と呼ばれるんですね。いつからですか?
いつからかな? 覚えてない(笑)。隆とは映画『3月のライオン』(2017年)で「はじめまして」だったんですけど、すっげー気持ちのいいヤツで、フランクでフラットで人懐っこい印象で。

もちろんそれ以前からいろんな作品を見ていましたし、“天才子役”から始まって、よくもまぁ、すくすくと育ったなぁ…って(笑)。周りもよく見ているし、現場も背負うし。今回もその印象のままですかね。だからこそ、この明智と葉村のコンビネーションを遠慮なくやることができたんだと思います。

とくに印象的なシーンはありますか?
木村(ひさし)監督が毎シーン、誰かに何かしらをやらせたがるんですね。明智と葉村が逃げるところで、隆が棒を使って遊んだシーンがあるんですけど、本番の準備中に隆が思いつきで「こんなふうにやったら面白いね」と。で「やっちゃおうぜ!」ってなって。

ただの悪ふざけなんですけど(笑)、試写で見ても個人的にツボでした。役者の遊び心を許容できる作品の幅、監督の楽しむ心が表れたシーンだったなと思います。
現場では座長の神木さんがムードメーカーだったんでしょうか?
そうですね。でも「盛り上げている」印象はなくて、それが隆のスゴいところでもあるんですけど。ナチュラルに自分が楽しんでいて、そのためには周りも楽しんでもらったほうがいいという考え方なんですよね。

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「変わってる人、キュンとします(笑)」
葉村を挟んでの奇妙な三角関係が面白いというお話がありましたが、“変人”の探偵ふたりに挟まれた葉村がそれだけ魅力的とも言えますね。
僕自身これまでにいろんな役をやらせてもらって、葉村のポジションといいますか、変わり者に付いていく特徴のないタイプの役もやったことがあって。自分のそういう経験や生きて見てきたことで言うと、変わり者の横にいる普通のヤツがじつはいちばんの変わり者だと思ってます(笑)。
中村さん自身、“変わってる人”は好きですか?
好きですね、変わってる人。キュンとします(笑)。
明智は…?
明智は、自分を肯定し受け止めてくれる葉村のような人がいるから、傍若無人な行動ができるというか。葉村がいないとああいうふうには振る舞えない小心者だと思うんで(笑)。

「振り回しているようで、葉村に依存している明智」にキュンとしますね。葉村は裏でうっすらと明智をナメている部分もあるんですけどね(笑)。
中村さんは、そんな明智をどのように作り上げていったのでしょうか?
明智は、常になんでもかんでも観察して、自分の楽しみである推理をするためにいろんなことを怪しがっているような推理オタク。

彼の生い立ちと自分との共通点を考えていったんですけど、小さな男の子がミニカーで遊ぶとき、その子にしか見えない対向車や通行人がいて、「ブーン」とやるじゃないですか。それをこの歳になってもずっとやっているような感じの男なのかなと。

事件に首を突っ込んだ瞬間から、“ミニカーで遊んでいる子どもモード”になっちゃって、周りが見えず、だから社会に出られずにずっと大学にいるのかなって(笑)。


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俳優業は永遠の自分探し。演じる役から自分の一面を知る
明智は物事の裏を読んだり、あれこれと思考するキャラクターですが、中村さん自身は物事を論理的に考えるタイプですか? それとも直感を大切にされますか?
自分の土台、思考回路としては論理的なほうですね。でも、この仕事をしてるときは嗅覚や直感が顔を出して、そっちを信じたほうがよくなったりする瞬間もあるんです。だから両面があると思うんですけど、仕事も趣味も、物事の本質を突き詰めたいタイプなんだなって最近、感じます。

僕、動物が好きなんですけど、ただ「かわいい」とか「面白い」じゃなく、たとえば犬なら、なぜこういう生態に至ったのか?って、進化についてまで調べ始めちゃうんですね。(目の前の机を指して)この机も「これを作るにはどんなパーツが必要で、どれくらい材料費がかかるのか?」って考えるのが好きなんです。
そうした「突き詰めたい」性格が、役作りにも存分に活かされているのだと思いますが、改めて中村さんにとって俳優業とは?
“永遠の自分探し”ですかね?

もちろんメッセージ性の強い作品もあれば、娯楽性の強い作品とかいろいろありますし、その中での役とか役割しだいで、関わり方は変わってきますけど。

たとえば明智という役と向き合い自分とリンクする部分を探す中で、ミニカーで遊んでいた子ども時代を思い浮かべたように、自分の経験とか記憶の中に入っていくんですよね。

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他人のことは目で見たり、音やにおいを感じたり、判断する材料はたくさんありますけど、自分に関しては鏡を見るくらいしか方法がないですよね。でも、鏡を見ている自分というのはたいてい、本当の自分じゃない。そういう意味で(自分こそが)いちばんわかんない生きものだなと思います。
“永遠の”ということは、見つからないほうが楽しい?
自分のことをわかった気にならずに生きていこうって思っているんです。見えた気になっているだけで、見えていなかったりしますしね。人って、同じミスを繰り返すこともあるでしょ。生きている限り、「なんでこれしちゃったんだ?」とか「なんでこんなこと言っちゃったんだ?」ってことが尽きないし。

わかった気になって線を引いて、そのテリトリーの内側で落ち着いて生きることはできるのかもしれないけど、一度しかない人生だからこそ、柵の外からの刺激を求めてみたい気持ちもあるので。


“素の自分”が出るのは、ひとりで家にいるときだけかも…
「自分がいちばんわからない」とおっしゃっていましたが、見る側にとっても、作品ごとにまったく異なる表情を見せる中村さんは「わからない」存在だと思います。
20代前半の頃は、十人十色な印象を持たれる役者になっていけたら楽しいかなと思ってましたね。いまでも飲み屋で声をかけてくださる方はいますが「中村さんですよね?」という言い方が、なんの作品を見ていらっしゃったかで違うんですよね。

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『凪のお暇』を見てくれていた人は「わぁ、ゴンさんだ!」って感じで来るけど、『闇金ウシジマくん』から入った人は「す、すいません、中村さんですよね……?」みたいな(笑)。
役者としてやりがいを感じる瞬間ですね(笑)。
そうですね(笑)。この役として信頼して見てくれたんだな、それだけの仕事ができたんだなって実感にもなります。

いろんな見方、いろんな印象。それはなんでもいいし、こうやって(取材などで)しゃべっている“素の状態とされている”中村倫也として出ていく場もそうで。最近、いろんなところで取り上げてもらえる機会が増えたので、またひとつジャンルが増えたのかなと思っていますね。

ただ、僕も「本当の自分」をわかってないんでね。まぁ、ご自由に受け取ってもらって、楽しいおもちゃとして遊んでもらえればいいかなと思ってますかね。


“素の中村倫也”ではなく“素の状態とされている中村倫也”という言い方ひとつとっても、性格がよく出ていらっしゃるなと感じます。
いろんな作品やCMに出させていただいて、いろんなものを背負っている状態でテレビやこうした取材にも出るわけですから。そこにはやっぱり、“素の自分”に1枚フィルターをプラスしているというか、社会人として何かしらまとっているものがあると思うんです。いまの時代、いろいろありますし…炎上したくないですしね(笑)。

本当の“素の自分”となると、それは誰もいない自分の家で、ひとりでいるときの自分だと思います。
周囲が抱く、「中村倫也」へのイメージに戸惑いを感じることは?
バラエティ番組とかに出させていただいたときに「中村さんはこう答えてくれるだろうな」っていうのが前提としてあると、「いや、そうでもないんだけどな」って思いはあるかな?

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僕は、いつもフラットに生きようと思ってて、自然体って言うと聞こえがいいですが…。ただ、それをあらかじめ求められると、はぐらかしたくなる性分でもあるんで(笑)、そういうときは戸惑いますね。

ゴルフコースを回ってくれる友達を探しています(笑)
半分、青い。』以降、『初めて恋をした日に読む話』『凪のお暇』と、人気・知名度ともに急上昇していますが、その状況をどのように受け止めていますか?
仕事で取り上げてもらえる機会が増えたり、メインの役を振っていただけたり、CMのオファーをいただいたり、街を歩いていても声をかけていただけるようになったり…少しは知ってもらえるようになったのかなと感じることもありますけど、まだ実感はないですかね。
作品ごとにまったくタイプの違う役を演じられますが、目まぐるしい日々のなかで大切にされていることはありますか?
陽の光を浴びたり、風の匂いを嗅いだり、そのときに咲いている草花で四季を感じたり…自然と触れ合うようにしていますね。
お忙しいかと思いますが、「休みが欲しい」と思うことは?
いや、いまはそんなに忙しくないんですよ。今年の上半期はちょっとヤバかったけど、最近は作品を縫う(複数の作品の撮影に同時に参加すること)こともあまりなくなったので。

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近年は常に3本くらいやっていたんですけど、最近は「この期間は1作品」というスケジューリングになってきているので、そんなに忙しくはないんです。
ちなみに休日の過ごし方は?
ここのところ会っていなかった友達を誘ってご飯に行ったり、今年の夏からゴルフを始めたんで、ゴルフに行ったりもしますね。

最近、ゴルフ友達を探しているんですよ。ゴルフのコースってふたりからじゃないと回れないんで。そんな感じでテキトーに過ごしています(笑)。
もし、まとまった休みが取れたら何がしたいですか?
大きな休暇はあまり必要ないんですよねぇ…。バーンと仕事して、何ヶ月かに一度、1週間くらいの休みがあればそれでいいかなぁ?

このあいだ3日ほど休みがあったので、ひとり旅にでも行こうと思い、車を運転して伊豆に行ったんです。何もせず、伊豆のビーチでも眺めながら部屋でダラダラしようと思っていたんですけど、気付いたら伊豆半島中の動物園や水族館を回っていて(笑)。


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「俺、のんびりするだけの休みはそんなに必要としてないんだな…」って思いましたね。生きものとか自然に触れて、リラックスする時間や適度に息をつける時間がたまにあればよくて。休みが多いと、どう過ごしていいかわかんなくなっちゃう(笑)。

中村倫也(なかむら・ともや)
1986年12月24日生まれ。東京都出身。A型。2005年デビュー。2014年の舞台初主演作『ヒストリーボーイズ』で第22回読売演劇大賞優秀男優賞を受賞。主なドラマ出演作に『闇金ウシジマくん Season3』(TBS・MBS)、『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系)、NHK連続テレビ小説半分、青い。』、『初めて恋をした日に読む話』、『凪のお暇』(共にTBS系)など。映画出演作に『愚行録』、『孤狼の血』、『台風家族』など。2020年はドラマスペシャル『不協和音 炎の刑事 VS 氷の検事(仮)』(テレビ朝日系)の放送、映画『影裏』、主演映画『水曜日が消えた』の公開が控えている。
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